恐怖の初回教習

行って参りました初回教習。緊張でガクガクです。

昨日から食欲すらありません。


火曜日に聞いたはずの、到着したらやる事を綺麗に忘れていたので、受付の方に恐れ入りながら教えてもらい、なんとか通過。


然るべき場所に行き、胸脚腕にプロテクターをつけて突っ立っていると、ヘルメットを持った若い美女が登場。心細い私は怯む事なく美女に話しかける。

「私、初めてなんですけど、この格好で大丈夫でしょうか?」

今日が4回目という美女に、大丈夫ですよと愛想良く言われ、すっかり嬉しくなって、初回は何をするのか、今日の指導員の欄に書いてある方は優しいか、更に教えて頂く。少し気持ちが楽になる。


美女は違う指導員に連れて行かれてしまい、私は50代位の紳士と一緒にT指導員様にバイクの場所まで案内される。

道中、指導員様に、原付は乗れますか?車はATなんですね、じゃあクラッチとかギアチェンジとかサッパリですね?などと半笑いで問いただされる。

はい、ほんとにサッパリです。


一緒に初回教習を受ける紳士は、普通二輪を素っ飛ばして大型二輪を取ると。原付は乗れるらしいが、そんな、原付しか乗ったことない人がいきなり大型なんて大丈夫かしら?って自分の事は棚に上げて心配してしまう。


小さな小屋に入り、荷物を置く。

先に行った美女達がヘルメットをかぶるよう言われていたので、私もかぶろうとしてたら、

「村々さんはかぶらなくていいですよ」と。

外に出てバイクに向かう。緊張でうまく歩けなくなる。

私は400ccの、皆様のブログによく登場している青いバイク、紳士は750ccの白いバイクをあてがわれた。

スタンドを足で跳ね上げて、20メートル先まで押して歩けと。

めっちゃ重い、重過ぎる。

 ハンドルを両手で持って引いて歩くだけなのに、私は産まれたての仔馬の如き足取りである。ヨタヨタとへっぴり腰で歩く。


そして、2メートル歩いた時点でバイクが私に寄りかかってきて押し潰される。

とっさに身をかわすのがやっとで、とても支えられるもんじゃない。

あっ傾いて来たなって思った1秒後には倒れてくる恐怖。

そこでは指導員様が起こしてくれた、やれやれ。

そしてまた10メートル先でも押し潰され、またも助けて頂く。


「ここで引き起こしをしますので、ギリギリまで腰で支えながら、最後の最後に倒して下さい」と指導員。

が、私は、聞くが早いか、ガッシャーン!と全く持ちこたえる事ができずに倒してしまう。ほんと申し訳ない。


さあさあ!いよいよ来たな、引き起こし。今日のメインイベントに違いない。

指導員様の手本通り、鼻息荒く挑んでみる。まずは両手でハンドルを持って、タンクに腰を付けて起こすやり方。

心の中で、ヌオオーー!と雄叫びを上げながらやってみる。横からタンクを腰で押し上げるようにする。指導員様の少々の助けを受けてなんとか達成。後ろをチラッと見てみたら、紳士はスッとできていた。

その後、反対側に倒して再度挑戦。

次はスタンドを先に出しておき、バイクの胴体を両手で持って起こす方法で。

頭の血管から血が噴き出すのではないかという程、力いっぱい頑張ったのだが、また少々の手助けをされつつ達成。

もう汗だくフラフラである。

紳士はスッとできて涼しい顔でいる。


その後、バイクのスタンドを外して、倒れないように両手で支えつつバイクの周りを一周するようにと。これが難しい。

臆病な私は分速30センチで移動である。慎重さもむなしく、またバイクを倒して引き起こしの復習をやることに。腰がミシミシと悲鳴をあげる。

後ろを盗み見ると、かの紳士は片手でバイクを支えつつ難なくグルリグルリと周っている。


次はセンタースタンドを立ててもらい、初めて跨がる。

その際、チラリとバックミラーに映る自分を見た。

そこには、試合後のプロレスラーのような、ザンバラ髪で汗だくの疲労感丸出しの女が映っていた。


両手両足の動かし方を教わる。

まず、クラッチをギュッと握り、足でギアレバーを踏んで1速にする、その後、半分クラッチを戻してからジワジワ完全に離す。

またクラッチをギュッと握り、今度は足先でレバーを上げてギアチェンジして半分クラッチを戻してジワジワ完全に離す、を4速までやって、その後クラッチをギュッとしてレバーを何度か踏んづけて、1速だったかに戻したら右足のリアブレーキを踏む。

を繰り返し練習した。言われた通り機械的にやっているだけなので、仕組みはちっとも分からないって思っていたら、顔に出たらしく。指導員様が仕組みを絵で書いた物を見せてくれた。ありがたい。


その後、紳士はヘルメットをかぶって周りをゆっくりと走行停止を繰り返し、まだぜんぜん自信のない私は遠慮して、紳士の操作をとくと見せて頂く。

紳士は全く危なげなく走行停止を繰り返す。


ああ、同じ初心者だったはずが、この大差は何だろう。

紳士よ、あなたは大型免許をいきなり取る資格が立派にある。心配は全く無用だった。

私は完全に落ちこぼれだ。


最後に私もやっとヘルメットをかぶり、半クラッチで走行し、足は地に付いたまましかできないので、ブレーキはフロントブレーキで止まりを少しだけやりました。

しかし、バイクから降りる時に思いっきり転倒。

バランス良くバイクを支えるのが本当にできない。手袋していたけど、両手の平がひどい青痣になり、ゴロゴロ転がったので、新品のヘルメットもキズがつきました。ああ悲しい。

でも、最後の最後にコツが分かったのでしょうか、1人でバイクを起こせました。もの凄い形相だったと思いますが。


そこで時間になったので、元の場所に大廻りして戻ることに。

指導員様が、村々さんはノート持って走る係ね。と告げて、私のバイクに乗って紳士と一緒にユルリと走り出す。私は渡されたノートを持って、ヘルメットをかぶったまま、後ろからバタバタ走って付いて行く。

ああ、また悲しい。

でもバイクと一緒に帰るよりぜんぜん気楽。


バイク小屋に入ったら、指導員様が、次はちゃんと発進停止をやろうねと。

やれるだろうか、怖くてやれないんじゃないか。

バイクを引いて歩くのさえできないのに。

バイクから降りる時、毎度あのように思い切り転ぶんじゃないかと恐怖しかない。

今日は、バイクは怖いという感想しか持てませんでした。


次は明後日の土曜日です。とっても不安です。

元気がなくなりました。